Lotus Notes移行
お客様
- お客様は、完全にマレーシア政府の所有会社であり、マレーシアの石油資源のすべての所有権及び制御を運用されています。長年にわたり、お客様は完全に統合された石油ガス企業となり、世界最大企業番付であるフォーチュン・グローバル500社にランクインされました。同社はブルサ・マレーシア(証券取引所)に上場している子会社を4社所有し、その力で全世界30カ国以上にグローバルに進出し、石油ガスの大手企業になりました。
ビジネスニーズ
- お客様は、1995年にLotus Notesを導入しLotus社の最大のエンタープライズ規模の一社になりました。お客様の先見の明と革新的知識のマネージメントアプローチの要請により決定されました。当時、Notesは世界的な規模への知識共有を可能にする唯一のプラットフォームでしたが、すぐに会社のコミュニケーションと知識共有要求の両方に対応できる、最も重要なITソリューションの1つとなりました。その間会社は、洗練されたNotesをベースとした、会社全体の諸活動を支援する一連のアプリケーションを開発しました。
- 2004年、お客様はLotus Notesを取り囲む市場において多くの懸念があることに気づかれました。Lotus社は、Notesメッセージングとコラボレーションプラットフォームの再構築に注力する意向を発表しました。新しいアーキテクチャは、お客様が再構築や再設計のために大規模な投資を引き受ける必要があります。お客様は、マイクロソフトのコラボレーションプラットフォーム(Microsoft Server 2003、Exchange Server 2003及びSharePoint Portal Server 2003を含む)への移行が堅牢なメッセージングとコラボレーションプラットフォームを保証し、個人的なデータアシスタントや携帯電話などの集中的なモバイル技術への信頼性を向上することを予見しています。
- 移行は複雑ですが、このソリューションが、世界の6つの異なる地域にまたがる20,000人の従業者が10,000アプリケーションの通信により、より効率的に働き、大幅な資本削減、運用や保守費用の節約をすることができるとお客様は確信しています。尚且つ、お客様は、従業員向けにすでに導入されたWindowsのオペレーティングシステム、Microsoft Officeアプリケーションへの投資を活用してほしいとのことでした。
課題
Exchangeへの移行は、組織が引き受けることができる最も労働集約型のプロジェクトの一つです。このようなプロジェクトで頻発する課題は次のようなものです。
- 関連データは、複数のお客様のリポジトリに格納されているため、可視性が低く、見積の時間がかかります。
- これは緊急を要する要請でした。実施のスピードが重要視されており、プロジェクトチームは製品品質やコストに影響のないよう迅速に規模を拡大しなければなりませんでした。
- 新たなシステムに導入されるソリューションは、柔軟性が十分にあり、ビジネスや規制要件の変化に対応するソリューションが必要となります。
- その他、多くのアプリケーションインターフェースを管理し、同時に移行プロセスを合理化する必要があります。
- 既存システムが多数のアプリケーションに依存していることも1つの代表的な課題です。このことで移行作業の複雑度が増します。
- さらに、他のコラボレーションプラットフォームへの移行には、常に変更管理が付随してきます。Notesで長期間作業してきたエンドユーザへの影響を最低限に抑えるため、シナリオ全体の予測と戦略のバランスが求められます。
ソリューション
- 一旦移行を決めると、お客様は早期にマイクロソフト認定ゴールドパートナーであり、カスタマー開発ソリューション及びネットワーキングインフラストラクチャソリューションをもつFPTソフトウェアと協業の話を開始されました。
- FPTソフトウェアは、最初に既存Notesアプリケーションを徹底的に評価し、マイクロソフトソフトウェアソリューションへの移行に関するコストと利益を明確化しました。FPTソフトウェアは迅速にNotesによるアプリケーションの規模及び複雑度を研究後、新しい環境用の適切なアーキテクチャを決定し、Notesのアプリケーションごとの推奨を提示しました。
- 結果に基づき、プロジェクトチームがNotes環境のすべてを移行する概念実証として3つの代表的なアプリケーションをSPS/.NETからLotus Notesに、150人のユーザを持つメールボックスをExchangeに移行しました。
- お客様の従業員が長年Notesを使い慣れており、新たなコラボレーションプラットフォームに移行するには、非常に多くの変更管理工数を要しました。変更管理サービスは、お客様のユーザ全員がNotesからマイクロソフト環境に移行する準備ができるよう確保するためのものです。私どもでは、大部分を机上で学ぶことができる大々的な教育プログラムを導入し、高頻度かつ現況の問題に直結するコミュニケーションによる支援を行いました。同プログラムにより、エンドユーザが必要な個人データの移行や保存を自身で行う権限を持たせました。
- アプリケーションのLotus Notesからマイクロソフトコラボレーションプラットフォームへの移行を完成させるため、私どもは、Notesが基本的なアーキテクチャとして提供している古いアプリケーションを修復しました。また、同チームは、お客様の個人用の情報とビジネスのニーズにより適した新たなナレッジマネジメントプラットフォーム構築計画を立案しました。
- 私どもは、プロジェクトを3つのステップに分割しました。
- 認識: 移行するアプリケーション数を取得。アプリケーションアナライザーによる最初の周辺分析、リソースの見積、ビジネスプロセスとITサービス担当者のインタービューを実施。
- 評価: アプリケーションビジネスロジックを深く掘り下げた上で、移行パターンへかきだし、戦略とスケジュールを定義。
- デリバリ: データアナライザ、データ修正、許可設定とテストマネージャツールを導入し、移行作業及び多数の移行アプリケーションの反復性を提供。
メリット及び価値
- 数千のアプリケーションのライセンス費用が削減されたことによる、著しいコスト節減。
- 単一のディレクトリサービスを標準化することによりコストと複雑さを減少。
- 適応性のある集中型のメッセージングやコラボレーションシステムの360度ビューの取得というお客様の企業全体のIT目標を達成しました。
- システム移行プロジェクト実装後は、お客様の従業員の生産性や柔軟性が向上しました。
使用技術
MS Exchange Server 2003、 VS.NET2003、SQL Server 2005、Source Code K2.NET 2003、Cashahl ecKnowledge 8.1.6、Application Transporter、MIIS、Quest Migrator、Notes Connector